進行期について
膝に水が溜まっている、膝を曲げ伸ばししずらい、左右どちらかの膝が腫れている、などという症状がある場合は、膝の軟骨が薄くなってどんどん破片を作り、このことで滑膜に炎症が起こっていることが原因と考えられます。
また、このような症状がある場合、変形性膝関節症の進行期と言えます。初期症状では痛みはさほどでない、という場合でも、放置して進行期に入ると、痛みの度合いもかなり進みます。
初期では少し休めば痛みが取れると感じていても、なかなか痛みは消えるものではありません。正座をすると痛む、しかし放置すれば治る、という場合も、膝が痛んで正座自体ができなくなり、また階段を降りる動作も痛みによって困難になります。
膝の関節の内部には炎症が起こります。関節の軟骨に栄養を補給したり、関節がスムーズに動くようにしている関節液は、軟骨のすり減りによって多量に分泌されて水が溜まってきます。
このことで膝の腫れはとても大きくなり、前も後ろ側も腫れを起こして膝が重い、だるいなどの症状が見られます。
また、膝の変形も大きく分かるようになります。膝の部分ががくんと落ち込んでいるように見えたり、O脚の傾向も強まります。また病院でレントゲンを撮影すると骨棘、骨堤などの変性が進行しているのがわかります。
特に高齢者の方はこの状態ではなかなか回復が見込めません。もちろん病院で治療を受けることが大切ですが、痛みを抑えて骨を矯正していくこと、リハビリを多用するためには、基礎体力を充分に養うことが大切です。
適切な治療をするためにまずしっかりと検査を受けることが大切です。保存療法と外科手術に分類されますが、日常生活の改善や運動、薬物投与や理学療法、そして装具療法などの保存療法が主体となります。
また減量、ダイエットも大切ですし、畳や布団、和式のトイレの生活からイスやベッド、洋式トイレを使用する生活に切り替える必要性も出てきます。膝は常に使用するものですので、とても詳細なケアが大切です。