tkaについて
変形性膝関節症の手術法の1つとして、tkaがあります。特に高齢の患者さん、進行した変形性膝関節症の患者さんに対しては、このtka(total knee arthroplasty)が多く用いられ、下肢の荷重の軸が矯正されて、歩行などの能力が著しく回復する例が多いようです。
tkaは日本語では、人工膝関節形成術と呼ばれます。人工膝関節形成術は痛んだ膝の軟骨を切り取ってから人工の関節を取り付ける手術法です。変形性膝関節症の他にも、リウマチの患者さんにも適しています。
人工膝関節形成術を受けることによって、痛みが改善し、膝の変形も解消されます。また、日常生活も普通にできるようになりますが、すぐに改善するわけではなく、最初は椅子に座ったりしながら、重いものを持つような作業も控えなければなりません。
tkaは術後の肉体への負担、つまり侵襲性が高い面があり、術後には疼痛のリスクもあります。また、痛みが治まったら、十分にリハビリをしていくことが大切です。
リハビリで大切なことは、膝の筋力、太股の前にある大腿四頭筋の訓練、および膝を曲げる練習です。特に術後早期に膝の曲げ伸ばしをして膝が硬くなってしまうのを防ぐ必要があります。
初めは理学療法士の助けを借りるなどしながらゆっくりと試行し、徐々に訓練の体勢を用います。術後大切なこととして、人工関節に慣れることがあげられます。三ヶ月程度は違和感や熱などを感じることが多いですが、次第に無意識に使用できるようになります。
また、人口関節は時間の経過によって実際の骨との間でゆるみを生じる危険がありますので、そのケアも大切です。病院での検査に比べて自分で確認できる範囲は狭いものですので、進んで病院で検査を受けるようにすることが大切です。
抗生剤を飲むことを薦められる場合もあります。特に慎重な操作を必要とする術式のため、医師とのコミュニケーションも大切になってきます。患者さんの側から疑問に思ったことはかならず確認すべきです。